はい、ようこそいらっしゃいました。
スプレーアートでビル系は僕の得意技で、特徴的な建物がある街は描きやすくてクアラルンプールのツインタワーなんかもってこいなんで
前にクアラルンプールに来た時もスプレーアートでツインタワーの絵を描いたんですけど、
「前回は人通りもバスカーも多いから」というそれっぽい言い訳でブキッビンタンでバスキングをして
本当のところ少しチビったんでツインタワー前ではやらなかったんで
レベルアップした今、リベンジしに行ってきました。
前回は値段はその土地の物価に合わせてたんで30リンギぐらいでやってたんですけど
今や僕も巨匠中の巨匠だというプライドもあって、ツインタワーを見学に来ているお金持ちをターゲットに300リンギで勝負です。
詳細に入る前に、準備からライブパフォーマンスまでのハイライトを動画にしたんでチェケラしてみて下さい
材料等下準備
いつもは描きやすい紙を使うんですけど、今回はマレーシアの月収の1/5ぐらいの値段設定なんでペラペラの紙だとどうしても安っぽく見えるんでキャンバスを使うことにしました。
キャンバスは材質上あまり思ったように色が出ないんで好きじゃないんですけどね。仕方ないです。
色は使いたい色全部揃える方が売れる確率は上がるんですけど、そもそもツインタワー前でバスキングが出来るかどうかもわからないんで
リスクヘッジをして白黒と青のワンポイントカラーで攻めることにしました。
とりあえず1作品目で観客を集めて、2作品目で締める作戦です。
実戦
初めて描く構想もあったんで軽く練習してからツインタワーへ出陣しました。
さすがツインタワー、旧正月で地元に帰る人が多いのにも関わらず人がゴミのようにいました。
車で来てるお金持ちマレーシア人らしき人達もいましたね。期待に胸が膨らみます。
ツインタワー前の写真スポットには警備員もいてド正面でやるのはチビってしまったんで、ちょっと脇の明るい場所で準備を始めました。
するとすぐに警備員が来てマズい空気を醸し出してたんですけど、物珍しくて見に来ただけなのかすぐに去って行ったんで安心しました。
無事準備が終わってこれから始めようと思った時に声をかけられて止められました凹○
結局アカンのかいw
ツインタワー前はタワーが全部写るようにスマホ用の広角レンズを売ってる輩がいっぱいいるんですけど
警備員に混じって何故か長袖長ズボンのジャージ着てる人がいて、恐らくツインタワー前レンズ屋をまとめる親分ですね。
日本のヤンキーが好きなプーマのジャージを着てたんでヤクザで間違いないと思います。
ツインタワー側にアガリの何割かを納めてるんでしょうね。僕みたいなよそ者は門前払いでした。
思ったより緩かった
ということでそそくさと片付けて場所探し。
ショッピングモール前のお金持ちが出入りしそうな辺りでやりたかったんですけど、どこも警備員が見張っていて明らかにダメそうだったんで
あえなく道路を挟んでちょっと離れた安めのショッピングモールの前でやることにしました。一応なんとかツインタワーが見えます。
と言っても建物の1番端っこで、隣はそのショッピングモールの駐車場への入り口になっていて警備員が立ってたんで
ギリギリ警備員から見えなさそうなとこで始めました。
まぁ、すぐに人だかりが出来ちゃうんで警備員にはバレるんですけどねw ここでは止められることなく彼も一緒になって見てましたわ。
とりあえず新構想の1作品目、下から眺めたアップのツインタワーを描きたかったんで細かな模様にもこだわって結構時間かかりましたね。
ちょっと歪んじゃいましたね。
宇宙をイメージすると渦的なものも一緒にイメージするかと思うんですけど、渦って中心に向かって吸い込まれて行くんで、僕の中では「何かを引き寄せる力を持つもの」ってイメージなんですよね。
なので、人を惹きつける強大なエネルギーを持つタワーをイメージしました。
タワーで隠れちゃってますけど、一応背景にもしれっと渦が描かれてます。
1作品目の余韻で観客が残っているところですかさず2作品目を描きました。
2作品目は得意のビルの夜景の絵だったからか、観客の数もピークになりましたね。まぁ毎度のことではあるんですけど、半円Sunnyゾーン完成ですわw (youtubeの2:54辺り)
いつものビルは水面の部分は軽く仕上げるんですけど、今回は敢えて反転させたんで倍の時間がかかりましたね。
大都市って無機質で人工的に造られた虚構の上に成り立っているけど、実体のない水面の部分はその綺麗な見た目の実体の部分をそのまま映し出しています。
この場所に集まる人々の美化された希望を儚く映し出したようなイメージで描きました。
珍しくボヤっとしたイメージで描いたんで言葉で上手く表せられないですけど、まぁそんな感じですw
youtubeにも最後にチラっと写ってますけど、2作品目を描き終えた時点でじっくりと作品を見てたおじさんに値段を聞かれたんですけど
近くにいた警備員がウサギみたいに聞き耳を立ててたんで、コソっと値段を告げてお持ち帰り頂きました。
最後の方に別の警備員がやってきて、止められるかと思いきや「この場所でやっていいか上司に聞いてあげる」とか言って優しかったですw ヤクザが絡んでないのかツインタワー前と違って緩かったですね。
こんな感じで終了です。
まぁこっちの絵は自分でもまぁまぁかなって思ってたんで、売れ残ってしまいました。
余談ですけど、お買い上げ頂いたおじさんはブルネイから遊びに来てたみたいで、はるばるクアラルンプールに来た記念のお土産が自分の作品で、ブルネイにまで届いたと思うと何だか嬉しかったです。
PS
めっちゃどーでもいい話なんですけどね、ブルネイおじさんちょっと日本語を知ってたんで何で話せるのか聞いたら
なんと空手を習っていて先生が日本人とのことで、昔僕も空手やってて流派が一緒だったんですよね。
まぁそんなご縁もツインタワーの渦の力に引き寄せられましたね
ってか。